ドリームステージ・プロジェクト

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ドリームステージ・プロジェクトは、2002年にNPOとして設立されました。
当初は、スポーツに挑戦したい切断障碍の児童達に高性能義肢を手渡す活動や講演活動から始め、07年からは全国の児童養護施設の子供達の自立支援活動、被虐待児童のケアと虐待防止活動、ならびに小中学校での講演活動などを展開してきました。

10年、次世代の子供たちにどんな社会を手渡すか? をテーマに、フリーペーパー Horizon を発行して首都圏で2万部を配布。11年、東北大震災直後にはSNSで自衛隊と連携して、孤立被災者の発見・救助・物資供給に協力。

15年、東京ドームイベント(協賛)を機に社内組織として再編成し、同様の活動を行なう様々な団体に対して、その活動運営を支援することによって、より広く深く、「温かい社会の仕組み」を根付かせていくための取り組みをしています。




< Horizon 創刊号より >


■ 懐の深い社会の仕組みを

小学校一・二年生の時、同じクラスにリュウちゃんという男の子がいました。休み時間にはよく一緒に遊びましたが、三年生になると、クラス替えをしていないのに担任の先生が変わり、リュウちゃんもいなくなってしまいました。リュウちゃんは、併設されていた特別支援学級に移っていたのです。

あらためて思い返すと、担任の先生が彼を普通クラスで受け入れようと、職員室で必死に訴えている姿を、何度も見たことがありました。当時は難しいことはわかりませんでしたが、それでも、先生が頑張ってくれたおかげで、たった二年間だけどリュウちゃんと同級生でいられたんだなぁと、先生を心から尊敬したことを覚えています。

もちろん、授業に支障が出ては、他の子に迷惑なのかもしれません。本人のために、家族のために、皆のために、何がベストなのかもわかりません。だからこそ、もっと選択肢のある世の中であってほしい。対応力のある、懐の深い社会の仕組みがあってほしい。

少なくとも僕らは、先生のおかげで、毎年運動会の時にクラスメイトとして戻ってくるリュウちゃんのことを、特別な子としてではなく、普通にそこにいる大好きなトモダチとして、受け入れることができました。

『五体不満足』の著者である乙武洋匡さんは、TV番組で、こうおっしゃっていました。「親子連れとすれ違う時、『どうしてあの人は手足がないの?』と子どもが聞くのに対して、親が『そういうことを言っちゃいけません』と叱るんですけど、僕は聞いて欲しい。こういう人だっているんだってことを。みんなと一緒に普通に生きているんだっていうことを。ぜひ、子どもに教えさせてほしい。」

■ ドリームステージの旗揚げ

20代の頃、児童養護施設の慰問で、骨肉腫で右腕を切断した高校生の少女と関わりました。スポーツを頑張っていた彼女は、その夢をあきらめなければならず、新しい夢や生き甲斐、自分の役割をみつけようと必死に生きていました。

しかし残念なことに、病魔はその身体を蝕み、彼女はわずか18歳でこの世を去りました。とても悲しい思い出です。

それから数年して仕事でアメリカへ行った時、高性能スポーツ義肢と出会いました。腕を切断した野球少年が時速140kmの直球を投げる姿を見て、脚を切断した少女がフルマラソンを完走する姿を見て、そして、そんな彼ら自らもボランティア活動をする姿を見て、自分の中にバラバラに存在していた一つ一つの疑問に関する答えがつながりました。

世の中には数え切れない程の問題があって、様々な困難の中を生きている人たちがいます。それは物理的な困難であったり、心の問題であったり、あるいは、人からは見えにくかったり、わかりづらいものであったり。昨日までは傍観者であった人が、今日から突然自分が当事者になったり、実は数年前から隣の家では深刻な問題が起きていたり。

でも、誰もがほんのちょっとだけ誰かに手を差し伸べることができたら、後押しすることができたら。顔を上げて、そこに彼らがいることに目を向け、自分事として、共生共助という意識を持つことができたら。世の中がほんのちょっと変わることで、誰にとっても「未来」は希望に輝くものになるんじゃないだろうか。

そう思って、無我夢中で、切断障がい者の少年少女の支援を始めたのが、ドリームステージの活動の始まりでした。

その後、児童養護施設の子どもたちの自立支援や、児童虐待の防止、次世代の育成、若者たちによる社会貢献活動の支援など、活動の幅を広げていきました。

■ 一人ぼっちの心に灯りをともす

ほんの一握りの人数、ほんのわずかな%の人たちが変わることで、世の中は大きく変わる、変えられると思っています。

たとえば、いじめ。統計では、小学校入学から中学卒業までの義務教育九年間で、「いじめ」を体験する子は九割にのぼるそうです。クラスの中で誰か一人が立ち上がると、今度はその子がいじめの対象になってしまうという、問題の性質が数字に顕れています。

だけどもしも、その時にもう一人が立ち上がり、さらにもう一人が立ち上がったら・・・。クラス40人の中で、今は1/40なものが3/40になれば、大きく変わる。決して40/40にならなくても、たったそれだけで、何もかも全てが変わる。

世の中を変えるとかそういうことは、決して大それたことなんかじゃなくて、本当はいつだって、私たちの手が届くところにあるのだと思うのです。

親から虐待を受け、今この瞬間にも命の危険にさらされている子どもや女性たちは、数十万人いると言われています。近年では、特に都会を中心に育児鬱やPDの方も増えていますし、いじめや不登校の他、ニートと呼ばれる子たちもいます。事故や病気や障がいで苦労なさっている方、介助や介護をしている方、受けている方・・・。

たとえ物理的には誰かと一緒にいても、見せかけ上は笑顔でいても、たくさんの子どもや大人が、希望の光が差していない、自分自身を肯定できない、心の闇と痛みの中で、一人ぼっちの孤独な毎日を生きています。

いつどこで誰が一人ぼっちを感じても、誰かが自分事として寄り添い、その心に灯りを灯してくれたら。

■ 輝く未来を信じて

マザー・テレサは、『最大の不幸は、誰からも自分は必要とされていない、と感じること』だと言いました。

方程式の解き方をたくさん知っていることが偉いんじゃなくて、そこにある一つ一つの問題を、そこにいる一人一人の問題を、自分事として向き合っていける子どもたちが増えてほしい。誰もが役割を持ち、生き甲斐を持ち、輝いて生きていける、新しい社会を創造していこうとする大人たちが増えてほしい。

そのために、大切な方へ『ペイフォワード』していただけるツールとして、このフリーペーパーを創刊いたしました。
 
■ 誰もが夢を持てる世の中を
  誰もが愛を体感できる世の中を


これからも、人の可能性を信じて、社会の可能性を信じて、輝く未来を信じて、活動していきたいと思っています。すべての子どもたちが、『この時代に、この国に、この両親のもとに生まれてきて、本当に幸せだよ』って、心からの笑顔で言える時代をめざして。


ドリームステージ・プロジェクト 代表  渡邉 淨